薬の服用について【その2】

今回も前回に引き続き、薬の服用についてのお話【その2】をしたいと思います。

今回は薬の飲み忘れについてのお話です。

処方されている薬が多い場合、ある薬は朝のみ服用し、ある薬は1日3回服用、さらに寝る前にも薬を飲むといったことがあります。そのような時に起こるのが、薬の飲み忘れです。

薬を飲み忘れたと思って、次の服用タイミングで本来1錠で良いところ飲み忘れた前の分まで追加して2錠飲んだ!…ということを実際にお聞きしたこともあります。そのようなことは副作用を誘発する危険性がありますのでお止めください。そのような際は、医師もしくは薬剤師に対応を問い合わせてください。

特に高齢者の薬の飲み忘れを防ぐためには、やはりご家族の協力を得て確認してもらうというのが最も効果的な方法だと思います。また、朝、昼、夕、寝る前等で小分けできる「おくすりカレンダー」なども販売されてますので活用いただくのもいいかと思います。また、複数の薬をまとめて一包化することも可能ですのでご相談ください。

理想は薬を飲み忘れずにきちんと服用いただくことなのですが、残念ながら飲み忘れが続き診察時に前回に処方された薬がまだ大量に残っているという患者さんもおみえです。このような場合でも、治療状況、薬の効果を確認するために隠さずに必ず申告ください。医療関係者に情報が共有されないと、本来しなくてもいい治療や薬の増量、変更を行う可能性があります。適切な治療を継続するためにも、何卒ご協力をよろしくお願いいたします。

以上、2回にわたり薬の服用についてお話をさせていただきました。これからも引き続き薬のお話をさせていただきますのでお付き合いください。